北欧のある国で

 芥川秀一

目次
  序章
  伝統的な異常
  小体験
  街の味
  オープン公平な性
  同体験
  大体験
  大自然の中の赤ちゃん
  少女も熟女
  研修


序章

北欧の国と言えば、福祉が行き届いた国だ。若い人への税金は高いがその分、高齢者への福祉は世界一だ。木村和夫は法学部で学ぶ3年生だ。1年生から少しずつアルバイトで貯めたお金で夏休み2週間をこの北欧の国でホーム・スティすることにした。インターネットでホーム・スティを予約し、コンファーム(確認)が来たのが期末試験の前だった。それから飛行機を予約し、期末試験もなんとか乗り切り過ごしやすい北欧の旅を楽しみにしていた。
北欧の国々の言葉はドイツ語なまりではあるが各国で少しずつ違う。しかし、英語はどの国でもなんとか通じるようだ。日本と違ってかなりの人は、彼らの多くにとって異国語である英語で会話をすることができる。
二週間のホーム・スティ先を両親に連絡して、お土産を持って里帰りすることを電話で連絡した次の日、和夫は成田に向かった。北欧への飛行機の直行便の数は少ないか国によってはほとんどが無い。そのため、ロンドン、パリ、あるいはフランクフルト、またはコペンハーゲン経由となる。直行便があるのはコペンハーゲンやヘルシンキなどであるが、今回ホーム・スティの内容では英語と福祉の勉強をメインにして探したところ、スォーデンが一番の候補になったがスォーデンへは直行便はない。しかし問い合わせたところ内容も費用も納得がいったので直行便はなくても予約をしたのだった。
北欧の国の冬は寒い。しかし夏はほどよい気温で非常に過ごしやすい。そんな季節の中で英語の勉強と現地高齢者の現実の生活をヒアリングでき、そして高齢者への支援活動を体験できる内容だった。高齢者への福祉の内容を英語で話しをして、本当にどんな福祉なのかを体験できる内容だった。ホーム・スティの場所はスォーデンの首都ストックホルデンから南へ行ったリンドという場所だった。地図でみると確かにありそうだが、スォーデン語が全くわからない和夫にとっては、ああーこのあたりか、というレベルだった。
 ディスカウントの飛行機はフランクフルト経由だ。どの飛行機に乗るにせよ機内は全面禁煙だ。成田で乗る飛行機を目の前にしてたばこを吸って、12時間の禁煙フライトになるわけだ。飛行機が全面禁煙になってから何年位たつのだろうか。飛行機の中で1本吸うのに100円位なら払ってもいい。食後のいっぷくができればいいな、でも1人3本までとか制限をつけないとだめだろうなどと思いつつ、いざ飛行機へ。
 

 

 

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