リストラだ、私は赤ちゃんになりたい
芥川秀一 著
目次
序章
1.出会い
2.買い物
3.赤ちゃん
4.女児
5.告白
6.再就職
7.同居へ
8.買い物-2
9.赤ちゃん部屋
10.おむつ交換
11.トイレ禁止
12.女児装
13.赤ちゃん外出
14.お披露目
序章
平成大不況でリストラを受け、再就職を求めて早くも3カ月が過ぎた。最初の1カ月は多い時には1週間で3回の面接を受けたこともあったが、このご時世の理由か、私に魅力が無いのか、競合者が多いのか、なかなか就職が決まらない。1カ月も過ぎると時間がもてあましてきた。映画も見た、パチンコもやった、友と酒も飲んだ。しかし、だんだんと時間が余るようになってきた。ぶらぶらと仕事の時間に余裕があるような顔をしてあちこち歩き、いろいろな店も覗いては時間をつぶすことが多くなってきた。失業保険だけでは少しきついが今日明日の食事に困るほどではない。独身貴族とまではいかなくてもしばらくは時間に多く余裕がありそうだ。
そんなある日、エロ本屋が目にとまり入ってみた。若い女性のハレンチな写真やSM、ロリータ、スカトロなどいろいろな雑誌が売られていた。その中で目を引いたのがおむつマガジン、おむつ写真集、ベビーメイトなどがあった。童貞は既に捨てたが、彼女はいない。20代の男としてはおむつなどより、若い女性の雑誌のほうが良いのだが、最近はヘアもまるだしで、情緒というものが無い。うすくらいところで女の秘所をなめてやるくらいはいいが、明るい環境の中で移されたそのような写真の氾濫に最近はいささか嫌悪感さえ出るくらいだ。
そんななかでのおむつという言葉、そして赤ちゃんという純真無垢の世界には今までになかった興奮とどのような世界かという興味が沸いていた。
しかも再就職がなかなか決まらず、かといって自分で会社を作るというところまでもいかない。そんななかで自分も赤ちゃんのようにあまさせてほしいと気持ちがふつふつとわいていたのだろう。しかし、それを実行に移せるほどではなく、かといって金も十分にはないのでベビープレーをするクラブなどにも行く勇気がなかった。
そんななかでの赤ちゃんの純真無垢の世界、オムツをしてミルクを飲ませてもらってあまえさせてもらう。そんな世界にしばし浸りたい。そんな気持ちが芽生えていたことも事実だろう。別におむつは必要ない。おもらしをするわけでもないし、寝小便をするわけでもない。必要ないのだが、男の秘所もマルだしにし、排泄という行為も自分で行わずにやってもらう。全てを任せることにより、甘えたいという気持ちの芽生えだった。