スカートめくり

その1

和也と恵子はゆっくり歩きながらマンションに戻ってきた。マンションのロビーは広く、自動販売機やソファが並んでいてくつろぐことができるスペースになっている。和也と恵子はそのスペースの中をゆっくり歩き、その先にあるエレベータホールに向かって歩いていく。
「あ、おむつのお姉ちゃんだ」
ソファに座ってジュースを飲んでいたさっきの幼女が近寄ってくる。恵子と和也はその幼女に気がついていない。幼女は和也の後から近付くといきなり和也のスカートを後から捲りあげた。
「キャ」
和也は突然のことに本当の女の子のような声を上げた。和也は普通の少女が強風の時によくやるようにスカートの前を押さえるが、幼女はスカートを後から捲りあげたままだ。
「やっぱり、熊さんのおむつだ。お姉ちゃん、セーラームーンのおむつのほうがいいよ。だってお漏らししたらお仕置きよって書いてあるから。それでミナもおむつ卒業したの」
幼女はスカートを捲ることに罪悪感は一切ない。自分の経験からよかったおむつを説明しているに過ぎない。和也は後からはおむつが丸見えの姿で困り果てている。見かねた恵子が幼女の手を取り、ようやくスカートを下ろすことができた。その光景を見ていた幼女のママが駆け寄ってくる。
「すいません、飛んだことをしました。ミナちゃん謝りなさい」
「ママ、どうして、おむつのお姉ちゃんにセーラームーンのおむつを教えてあげたかっただけなのに」
幼女はそう言うと泣きだしてしまう。泣きだしたいの和也も同じだったが、下を向いたままで動けない。周囲にいる人たちの和也への視線、そう、あの子おむつしてるんだわ、という声が聞こえてきそうだ。和也はその場にしゃがむと目を隠す。そのときまた溜まっていた尿意が猛威を振るう。少しおしっこをオムツに漏らしてしまった和也だった。
「この子は大丈夫ですから。ミナちゃん、大丈夫よ。お母さん大丈夫ですから、失礼しますね」
和也は恵子のその言葉に我に返るとチビッテいたおしっこを止めて立ち上がる。恵子は和也の手を引くと足早にエレベータホールに向かって歩き出すのだった。
エレベータに乗り自分たちの部屋に入ると、恵子はいつものように振る舞った。買ったものを和也の部屋におくと「疲れたわ、コーヒーでも飲もうか」と和也を誘うが和也はもうコーヒーはこりごりだ。それよかまだ溜まっているおしっこがしたくてたまらない。和也も荷物を自分の部屋に置くと椅子に座り少し疲れを癒す。
トイレに行きたいが、おむつをしている。おむつを取って用を足せばいいものを和也はまた、おむつの中におしっこを漏らしてみる。子供の頃の布おむつとは違い、紙おむつの中に漏れたおしっこは嘘のように消えていく。正確には消えるわけではないが紙おむつの吸収性はまるでおしっこを神隠ししているようだ。
「すっきりした」
思わず小声でそう言ってみた。ふと目の前を見ると今日買ってもらった荷物が3袋もある。どこへ片づければいいのだろう、クローゼットに多少の余裕はあるが、狭いマンションのクローゼットには和也の紳士用洋服の他にも本やCD,ギターなどいろいろなものが入っていて、収まりそうもない。
「ピン・ポーン」
玄関の呼び鈴が鳴る。恵子が対応に行くと、「こんにちは」、という懐かしい声が聞こえてくる。そう、母親の芳江だった。4月の大学の入学式でも会っているがさっきおむつのことを思いだしたので余計に懐かしく感じる。
「宇都宮の餃子を買ってきたわよ。夕飯に食べましょう」
「あら、うれしい。これおいしいのよね。和也、母さんが来てくれたわよ」
和也は今日母親が来ることを知らない。いや、突然に来たとしても問題はないが、今日は本当にタイミングが悪い。正直、子供の頃から慣れ親んだ宇都宮の餃子はうれしい。だが、この格好であいさつするのはおかしい。女の子の格好のままでは母さんに会うことはできない。
和也はどうしよう、と迷いながらしていると、「以外と早かったのね」と恵子が話しながら和也の部屋に近づいてくる。
「あら、かわいいわ」
芳江は和也が女の子の格好をしているのを知っていたかのように話しかけてくる。芳江は和也の髪の毛から肩、腰そして足元までまじまじと見つめている。
「母さん、和也かわいい女の子になったでしょう」
「そうね、以外と似合うわね」
恵子は今回の和也の痴漢事件のことは当然母親に相談したのだった。2人で相談しながら和也を女の子にしようということで一致していたのだった。今日はその和也の変身ぶりを見るために上京してきていた。
「ちょっと、失礼するよ」
芳江はそう言うと、和也のスカートを前から捲りあげた。「キャ」とさっきのスカート捲りの時のように和也は小声で叫んで手で押さえようとするが、芳江は和也のスカートを捲ったまま、かまわず腰から太もも、足首へと視線を流す。今日はさっきの幼女によるスカートめくりに続いて2回目だった。
「あらま、和也、またおむつ当てているの?それから太ももから足への肌は大丈夫ね、肌のきれいさは女の子の大切な部分よ」
「母さん、ちょっと」
恵子は芳江の手を取ると、居間へと引っ張っていく。和也は女の子の格好だけでも母親に見られて恥ずかしいのに、おむつ姿まで見られて恥ずかしく居られない。また子供の頃のおねしょとおむつの思い出が蘇えってくる。
恵子は今日の一部始終を芳江に説明していた。芳江は芳江で父親がまた海外出張でしばらく戻ってこないことなどを話していた。また話しが和也の事になったとき、芳江は明日帰ると言いだした。
「だって、和也の女の子の洋服が足らないでしょう。恵子の古着もきれいにして残してあるから送るわね。それから中学3年までしていたおむつとおむつカバーもまだ使えるから、家に帰って整理して送るわよ」
芳江は1週間東京に居るつもりで上京してきたが、この状況では戻ってまた荷物を送る必要があると判断した。荷物を送ったらまたすぐに東京に来ることを約束した。
「また、お漏らしが始まったのなら、それも昼間からお漏らししちゃうのならもうおむつを1日中あてなきゃだめよ。あの子は全く中学3年生までおねしょするから土曜日の夜はいつもおむつを当ててやったのよ」
「そうよね、私も就職で上京する前で母さんが風を引いたときなんかは和也におむつを当ててやったの覚えているわよ。全く仕方ないわね」
「そうね仕方ないわよね。だから和也を女の子の赤ちゃんとして育て直ししましょうか」
「それいいかも」
恵子と芳江は和也の女の子としての育て直しの話しに盛り上がっていたのだった。気がつけばもう夕方の6時だった。お土産の餃子だけでは夕飯のさみしいので、マンションの目の前のスーパーに買い物に行くことにした。
「和也、ちょっと夕飯用に買い物に母さんと行ってくるね」
物思いにふけっていた和也は相槌を打つとまだ今日買ってきた物を片付けもせず、椅子に座っていた。
「ねえ、和也ちょっとトイレ臭くない?」
「いや、別に」
「和也、さっきも私少し臭ったわよ。ほら、さっきスカートを捲ったときよ」
和也はおむつがおしっこを吸収してくれることをいいことに、部屋に戻って来てからもおむつにおしっこを漏らしていた。部屋でスカートを捲られた時、和也も確かに少し臭ったのに気付いていた。そして、恵子たちが部屋に来る直前にも自分でスカートをめくっておしっこが漏れていないかを確認したばかりだったのだ。
「和也、ほら立って」
芳江は和也を立たせるとまたスカートを捲った。和也は少し後ずさりしようとするが、押さえられたスカートの性で動けない。恵子は和也のパンツ式おむつをかまわずずり下げるとプーンとおしっこのにおいが部屋に広がった。
「和也、またお漏らししたの」
和也は何も答えられない。トイレで用を足そうと思ったがもうその時は1階のロビーでの初めてのスカートめくりされた後のお漏らしで、おむつは汚れていたのだった。自分でおむつを替えることもできず、かといって買ったばかりの新品のショーツをお漏らしした体に身につけるのは嫌だったのだ。
「ほら、おむつ替えるわよ」
恵子は和也の紙おむつを外すと、ティッシュできれいにして、また新しい紙おむつを履かせた。芳江も懐かしく和也のおむつ姿を見て微笑んでいる。
「パンツ式もいいけど、股式のおむつのほうがいいわね。もっといいのは布おむつだけど、今は売ってないでしょうからね」
芳江は昔を懐かしむように和也に話しかける。恵子は何やら芳江に耳打ちをすると、買い物にいそいそと出かけて行くのだった。
芳江と恵子は夕飯のおかずにサラダと肉じゃが用の野菜を購入後、スーパーの中にあるドラックストアに入った。赤ちゃん用やお年寄り用が多いがその中で和也の体のサイズに似合いそうな女の子用のおむつを探していた。
「あら、セーラームーンのおむつもあるのね」
「私にはよくわからないけど」
「この話はまだ話していなかったわね。女性用トイレで和也がお漏らししたでしょ。その時に居た女の子がね、和也のことをおむつのお姉ちゃんと呼ぶのよ。その女の子が同じマンションに住んでいるみたいでね。さっきロビーで和也のスカートを捲ったのよ」
「あらま、和也は他の人にもうおむつ姿を見られたの?」
「そうよ、その小さな女の子がさ、セーラームーンのおむつが良いよ、だって、お漏らししたらお仕置きよって書いてあるから私もすぐにおむつが外れたのって、説明するのよ」
恵子は和也がスカートを捲られておむつを見られた情景を面白おかしく説明した。芳江はへえーへえーと言いながらきちんと聞いていた。芳江も恵子も和也の話しをしながらこれからどうやって女の子の赤ちゃんから育て直しをするかのイメージを潜在的に考えているのだった。
「セーラームーンのおむつでサイズもこれでいいかしらね、母さんお薦めの股式だからこれにしましょう」
恵子は手に取って説明書きに目を通す。細かなことがいろいろ書いてあるがお漏らしをするとおむつのお尻部分にあるセーラームーンの顔が赤くなってお知らせ、と書いてある。そのお知らせ機能が気にいって購入した。
 

大人の赤ちゃん返り
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