女の子で通学

銀座のデパートで買い物をした夜も昨日と同じように和也は股おむつを当てられ、ネグリジェを着させられ、カールをされて、眠りについた。
「明日からはまた男に戻れる」
そう考えながら眠ろうとすると、この2日間のいろいろな出来事を思い出す。そうこうしているといつもより早く寝てしまう和也だった。
翌朝、和也はいつもより早く起きた。毎週月曜日から水曜日までは朝9時からの授業だ。家は8時には出る必要がある。でも今は6時半だ。そのとき恵子が和也の部屋に入ってくる。
「和也、起きた?」
「起きたよ」
「朝ごはん食べたら、支度してあげるから」
「支度って何?」
「何、言ってるのよ、まだひとりじゃできないでしょ」
「言っていることがわからないけど」
「そう、ブラジャー付けて、ワンピース着て、髪の毛をとかしてお化粧しなければいけないでしょう?もう1人でできるの?和也」
和也は目を丸くして驚くが恵子は真剣そのものだ。和也はもう、今日からはまた男として姿に戻ろうと思っているが、恵子はしばらくの間は女の子の姿をするものだと思っている。和也は恐る恐る言ってみる。
「今日からはまた、男だから」
「だめよ、しばらくは女の子を続けないと女の子らしくならないって言ったでしょう。母さんも同じ意見よ。それにそのかわいいオカッパ頭だし、それに和也の下着も洋服も靴下も靴も全部捨てちゃったわよ。そうでないと和也の新しい女の子の洋服が置けないでしょう。明後日には母さんが私の古着と和也の昔の布おむつも送ってくるわよ。私の古着ならあげるわよ。小柄な和也ならサイズは合うはずよ」
和也は豆鉄砲をくらったような顔でクローゼットの中を見に行くと、確かにそこには和也の下着も洋服もない。姉に買ってもらった下着や女の子用の洋服がきれいに整理されている。そうか、おとといの夜にフロに入っている間に整理したんだな、と考えても目の前には男物の衣服は一切なかった。
「朝ごはん食べたら支度してあげるから。お姉ちゃんも準備しなきゃいけないから早くしなさい」
和也はいっそのこと大学を休もうかと思う。しかし週の初めは単位を落とせない大事な授業が入っているし、どうしようかと悩む。恵子は朝食を食べ終わると自分の出かける準備をしにいく。和也が食べ終わる頃になると戻ってきて、準備するわよと言い放つ。
和也は言われるように従ってまた女の子の姿にさせられていく。だが、当たり前のようにおむつを当てようとされて和也は拒否する。
「おむつはもういらないから」
「一昨日も昨日もおしっこ漏らしてるくせにおむつがなきゃ大変でしょ。昨日も銀座から帰ってきたら漏らしてたじゃない」
「だってスカートはスースーして寒くて冷えるし、トイレには恥ずかしくていけないし」
「大学でも女性用トイレに恥ずかしくて入れないのならおむつは要るわよね。少しくらいお漏らししても大丈夫よ。さ、和也、大丈夫よ、あんよを上げて」
恵子はさっきまでの怖い言い方から一転して優しく和也に頬笑む。黙っている和也に何度か優しく大丈夫よと言われ続けると恵子の力でも和也の足を持ち上げることができた。和也はとうとう足の力を弱めて恵子に上げやすいように力を抜いたのだ。
「そう、いい子よ。かわいい赤ちゃんはおむつ当てましょうね」
力を抜いた和也の足元から紙おむつが上げられて和也のお尻と急所は隠れる。恵子は髪の毛を整え、薄く化粧を施していく。
「お姉ちゃん、今はそんなに忙しくないから早く帰れると思うわ、じゃ、行きましょうか」
和也は今までと同じように授業の準備をして大学へ通った。途中で姉と別れると急に電車の中が不安になる。痴漢に会ったらどうしよう、ドアの近くでドアが空いた瞬間に風が拭いてスカートが捲られそうになったらどうししょう。が、オシクらラ饅頭のほどのラッシュでもなく、無難に大学近くの駅に着く。次はエスカレータと階段だ。スカートの中を覗かれないように注意を払って大学へ向かう。
大学では友達に会っても知らないという態度で接するしかない。和也の所属は経済学部だ。生徒は授業にもよるが男性と女性の比率が同じくらいだ。授業の出席確認は電子カードの学生証で教室にタッチすればいい。声を出して出席を取る教授は今までにいない。お昼の学生食堂もきれいだし、安いしそこそこに美味しい。電車で30分、駅から歩いて5分の大学は和也のマンションからだと1時間でお釣りが来る。
昨日と同じようにやはり午後になってくると尿意が強くなってくる。しかし、女性用トイレにはやっぱり入りたくない。最後の授業がとうとう終り、帰ろうとすると少しチビッテしまう。
昼さがりの電車はまだ、空いていてところどころに席が空いている。座ろうと思うが、ミニスカートからおむつが見えてしまいそうで立ったまま電車に乗る。座っても太ももを閉じればいいのだろうが、なんとなく落ち着かない。人の前に立っているのは、スカートを覗き見されるようで不安だ。ドア近くで立ったまま電車に乗って行くことにした。
電車も揺れ程度では問題なかっが、急停車をする時などは少しずつ要所要所でおしっこをおむつの中にちびっていた。そうこうしながらようやく自宅のマンションをたどり着く。玄関を開け、鍵をカシャッと閉めると和也はその場で我慢し続けていたおしっこをおむつの中に漏らし始める。温かい液体が股の方に流れそのまま吸収されて消えていくのがわかる。トイレに駆け込めば間に合ったかもしれないが、一昨日から始まったお漏らしの癖がついてしまったのだろうか。おむつを当てずに大学でもトイレで用を足していればこんなことはない。だから姉さんが悪いのだ。そう思うとお漏らしをしたおむつを替えるということも思いつかなくなる。ましてや温かい液体が吸収されてしまうと替える必要もないくらいの感覚の理由もある。
恵子はほとんど定時で会社を終えて帰ってくる。夕飯の買い物を目の前のスーパーでしても6時半にマンションに帰ってくる。
「ただ今」
「お帰り」
玄関から小さな声を聞くと和也は返事をしてあげる。和也はいつもテレビを見ているかパソコンでネットサーフィンをしているかゲームをしているかだ。恵子は荷物を置くと和也の部屋に入ってくる。
「女の子で通学はどうだった?」
「大丈夫だったよ」
すると恵子はおもむろに椅子に座っている和也のプリッツスカートを膝のところから捲りあげる。恵子は香水を使っているが、その香りを吹き飛ばすようなアンモニアのにおいが漂ってくる。
「ちょっと何すんだよ」
恵子は構わず臍のところから紙おむつを手前に引くとアンモニアとアンモニアを吸ったおむつの独特の吸収体のにおいがしてくる。
「やっぱり、お漏らしね、今替えて上げるから。こっちへいらっしゃい」
恵子は怒りもせずやさしく和也の手を引いてベッドに和也を横たわらせる。和也はおむつを自分で替えるのはおっくうだし、紙おむつで別に濡れた感覚がほとんどないのでそのままにしていた。恵子はこんなことだろうと赤ちゃん用のおしり拭きを買ってきていた。和也の急所も構わずおしりまできれいにし、おしり拭きの湿り気がすぐなくなっていくとなんともすべすべになって気持ちいい。恵子は次に股式のおむつを当ててやると和也のスカートを下ろしてあげる。
「ね、おむつしていってよかったでしょ。それに新しいおむつは気持ちいいでしょう。今夕飯作るから」
和也はそのままベットに横たわったままで天井を見る。確かに新しいおむつのほうが気持ちいい。でもお漏らしをしてもそのままでも苦にならない最近の紙おむつに改めて感激する。
いつものように夕飯を食べ、入浴後の髪の毛の手入れをしてもらい、最初の女の子の姿での通学の1日は終わった。
翌日も翌日も同じことが繰り返された。そして次の日も同じことが繰り返されたが、その日に起きた違いは母の芳江からの大きなダンボール2箱が宅急便で夜の7時に届いたのと、芳江がほぼ同じ時間にマンションに到着したことだった。
「こんばんは、あらもう着いたのね。便利ね」
「母さん、いらっしゃい」
「和也は元気かい?」
「ええ、女の子の姿で大学へ通い始めたわ。でもおむつを当てて、おむつを濡らして帰ってくるわ。今度は昼間っからお漏らしよ」
「そう、じゃ布おむつにしましょう。お漏らしすれば冷たくなってくるからすぐ教えて、おぬつ離れも早くなるわよ」
「でも赤ちゃんとは違うから、どうなることやら」
恵子は夕飯の支度の仕上げにかかる。芳江は届いたダンボールを開けて、靴と洋服、そして布おむつとおむつカバーに分けていく。もう5年も立つが思ったほど衣類は痛んでいない。芳江がきれいにして丁寧に保管してしたからだ。
「母さん、夕飯食べましょう、和也もご飯よ」
和也は自分の部屋から出てきて芳江と会う。
「ああ、母さん」
「あら、かわいいわ」
一昨日会ったばかりだが芳江は懐かしそうに和也の顔を覗き込む。3人は田舎にいた時のように夕飯を食べ、食後の団欒を過ごす。
 

大人の赤ちゃん返り
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