女の子にしてあげる −−−あらすじ

芥川秀一

 
和也は東京の大学に受かり、栃木県から上京してきた。そしてそれまで東京で1人住まいの姉と二人きりの東京暮らしが始まった。
大学生活も少し慣れてきた頃、事件が起きる。魔が差したのだろう。それは、中学頃から高校時代にかけて瞑想はあったが、実行に移す勇気はなかった事だった。ところが、丁度、10歳年上の姉の留守になんとなく起きてしまった。姉はOLとして働いているが出かけた後は、ほぼ忘れ物などで戻ってくることはなかった。和也は姉の部屋に入り、タンスを開け始めた。そして下着やミニスカートなどを物色し始めた。
そのとき、突然、忘れ物で帰ってきた姉に見つかってしまった。金曜日の朝9時だった。和也はいつも昼近くまで寝ているのだが、今日は、何となく早く起きて、姉と一緒に朝食を食べ、姉が出かけるのを見送った後だった。
姉はすごく怒ったが、10歳も年下だと、和也を男として見ていないのか、以外に怒りは収まり早々にマンションから出かけてしまった。
姉の恵子は、もちろん内心は穏やかではない。しかし、考えながら歩いて最寄駅から通勤した。会社でも和也の好意は痴漢的行為なのか、やはり別居がいいのかなど、いろいろ考えた。そして帰ってきた恵子は和也とまずはじっくりと話すことにした。

「私が居ない時、いつもこんなことやってるの?痴漢じゃないの」
「今回、本当に初めてだよ」
「本当?」
「誓って本当だ」
「でも、痴漢みたいなことは止めてよ」
「分かってる、悪かったよ」
「謝るくらいならこんなことしないでよ」
「でも、よく分からないけど、美しい物に憧れてはいけないの?」
「それは、いいとは思うけど、女性の下着は別でしょ」
「きれいなものに別もなにもないだろ」
「和也はそういうものに憧れるの?」
恵子は悩んでしまう。もしかして和也はあのテレビでも話題になった、またニューハーフとしてテレビのタレントでも活躍しているあういうことなのか、と考える。
「和也、もしかして、和也はあの性認識性障害なの?」
「あ、性同一性障害のこと?」
「どっちでもいいけど、そういうことなの?」
「意識したことはないけど、ときどき女性のようにきれいになりたいなあって」
「そう、やっぱり性認識性障害なのね」
「よく分からないけど、ニューハーフには憧れるてはいないよ。ときどき女の子に憧れるだけだよ。でも、俺は男して生きていく。でもときどきな」
「そうなの。。。」

きれいなもの、かわいい洋服を身に付けて、きれいになりたい、かわいくなりたいという憧れを否定してはいけないと恵子は思った。
でもどうしたらいいのだろう。和也は痴漢的な行為はいけないのという分別は持っている。痴漢行為ではないことを納得した恵子は、ある提案をしてみる。そう、弟を女の子にに変身させるのを手伝うことだ。しかし、身なりだけで決して体への変化はしないほうがよい。ときどき、きれいなかわいい妹の「女の子」にしてあげればいいのだからと一人で思う。

「分かったわ、和也、あなたは性認識性障害なのだから、いいわ、女の子にしてあげる」
・・・
「仕方ないわね、オトイレに間に合わないでおもらししてしまったのだから、おむつをあてて、幼女に戻りましょう」
・・・

おむつを当てられて女の子の赤ちゃんにされ、さらに大人の女の子の嗜みを躾けられていく。
和也はある日から、女の子として生まれ直り、女の子として育てられていく。

 

大人の赤ちゃん返り
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